【第171回直木賞】まさかの「該当作なし」──なぜ? そして直木賞とは?
2025年7月16日に発表された第171回「直木賞」で、なんと「該当作なし」という結果が出ました。ちょっと驚いたので、自分なりに掘り下げてみました。
そもそも直木賞って何?
直木賞とは、正式名称を「直木三十五賞(なおきさんじゅうごしょう)」といいます。日本文学振興会が主催している、大衆小説を対象にした文学賞です。対になる賞として、純文学系の「芥川賞」もありますね。
対象となるのは、新進〜中堅の作家による「エンタメ性のある小説」。ミステリー、時代劇、恋愛、歴史小説など、ジャンルは幅広く、普段本をあまり読まない方でも手に取りやすい作品が多いです。
私もここ数年は、候補作が発表されるたびにチェックしています。特に、歴史ものや人間ドラマに引き込まれる傾向がありまして……古本屋で「直木賞受賞作○○」なんて見かけると、つい手が伸びちゃうんですよね。
なぜ今回は「該当作なし」なのか?
さて、今回の第171回直木賞。候補作としては、5作がノミネートされていました(ここでは作品名の記載は控えます)。しかし、選考会の結果、「受賞作なし」という判断が下されました。
実は、直木賞で「該当作なし」というのは、かなり珍しいことです。前回の「該当作なし」は2008年(第139回)以来、およそ17年ぶり。つまり、よほどの理由がないと「該当作なし」にはならないのです。
では、なぜ今回はその判断に至ったのか? 現時点で選考委員からの詳しいコメントは出ていませんが、過去の事例から考えると、以下のような理由が推測されます:
- ストーリーの完成度に欠けた
- 文学的な深みが不足していた
- 独創性や新しさに乏しかった
- ジャンルとしての枠はあるが、作品として「突き抜けた」ものがなかった
選考委員というのは、直木賞の「顔」ともいえる方々ばかり。彼らの目から見て、「今回の候補作はいずれも『受賞に値する』とはいえなかった」と判断されたのでしょう。これは、作家にとっては厳しい評価ですが、逆に言えば、本当にすぐれた作品を選びたいという姿勢の表れでもあります。
読書好きとして思うこと──次に期待したい
個人的には、「読んでみたいな」と思っていた候補作もあっただけに、少し残念な気持ちもあります。ただ同時に、こうしてあえて「該当作なし」とすることで、直木賞の信頼性というのも保たれるのかなと感じました。
ちなみに、候補作であったというだけでも十分に注目に値することです。
Amazonや楽天ブックスなどでは、「直木賞候補作」として紹介され、売上が伸びる傾向もあります。私のように「選考に漏れた作品にも光を当てたい」と思う読者には、むしろ良い機会かもしれません。
▼ちなみに私は今回、Kindle Unlimited(読み放題)でまとめて読んでいます。なかなか便利ですよ。
これを機に、「直木賞って何?」という方にも少しでも興味を持ってもらえたらうれしいですね。読書は、サッカー観戦や歴史探訪と同じくらい、心の栄養になりますから。
というわけで、今回は「直木賞 該当作なし」というテーマでお届けしました。皆さんはどう感じましたか? 次回の選考では、どんな作品が現れるのか楽しみですね。