阪神・高寺望夢が放った一撃に震えた夜──土壇場の同点ホームランが示す“兆し”
まだ名前を覚えていない男が、覚えられる夜
阪神ファン歴40年の自分にとって、「高寺望夢(たかてら のぞむ)」という名前は、正直つい最近まで聞き慣れない存在でした。若手の内野手、支配下登録は少し前、打撃は非力との評判、どちらかというと守備型…そんなイメージのまま、名前だけがうっすら記憶に残っていた選手です。
この日(5月13日)新潟でのDeNA戦は「6番遊撃」で今季初めてスタメン起用でした。
そして、9回の土壇場で彼が打った同点ホームラン──それは、ただの一発ではありませんでした。野球というゲームの面白さ、そして「人が覚醒する瞬間」を見せてもらった、そんな気持ちになったのです。
9回裏、希望をつなぐ一発──高寺望夢、同点ホームラン
試合は終盤、阪神が1点ビハインドで迎えた9回表。2アウト、走者なし。打席に立ったのは高寺。状況としては、ファンの誰もが「ここは厳しいな…」と思った瞬間だったと思います。
ところが、彼はやってのけた。
カウント1-0から、DeNA3番手入江の2球目直球を一振りすると打球はライナーで右翼スタンド最前列に飛び込んだのです。
実況と解説が一瞬言葉を失います。
「まさか!」と叫びたくなるような一発で、試合は振り出しに戻ったのです。
テレビの前で思わず声が出ましたよ。「高寺、やったな!!」って。いやほんと、こういう場面に強い選手ってのは、やっぱりスターの器なんですよね。
期待と課題、そして未来──高寺のこれからに注目
この一発で一気に注目株になった高寺ですが、まだスタートラインに立ったばかり。打撃の課題、守備の安定感、試合での集中力など、乗り越える壁はたくさんあると思います。でも、土壇場での集中力や、チームを救う気持ちの強さは、若手にはなかなか見られないもの。
ファンとしては、「次も頼むぞ」という気持ちが高まりますし、何よりこういう選手の成長を見届けるのが、野球観戦の醍醐味のひとつなんですよね。
髙寺 望夢(たかてら のぞむ)は、2002年10月17日生まれで、長野県上田市出身です。
2020年のドラフトで阪神タイガースから7位指名を受けて入団しています。
まとめ:一瞬を信じた高寺、ファンも信じたくなった夜
高寺望夢の名前は、これからもっと多くの人の記憶に刻まれていくと思います。昨日のホームランはその“最初の一歩”だったのかもしれません。あの一発には、「ここから先も見てくれ」と言わんばかりのメッセージが込められていました。
これからの阪神、そして高寺のバッティングに、期待せずにはいられませんね。
それではまた。